[MIS11-P24] 浜堤を有する沿岸低地における津波堆積物の大型水理実験
キーワード:津波堆積物、大型水理実験、堆積過程
津波堆積物の分布範囲や特性においては、津波諸元,海岸・陸上地形,底質材料,および堆積物形成後の再移動など多数の要因が寄与している。しかし、現地調査では局所地形の影響などにより堆積厚や粒度が大きくばらつくこともあり、これらの影響要因と津波堆積物の特徴を対比することは容易ではない。そこで著者らは、大規模水理実験による津波堆積物の再現を試み、実験水路内に陸方への薄層化・細粒化、および級化・逆級化を示す複数のユニット構造からなる津波堆積物に作成に成功した(Yoshii et al., 2017)。この水理実験手法は津波の水理条件(水位、作用時間),底質材料(粒径、鉱物組成)、地形(陸上勾配、沿岸地形)を制御できるため、津波堆積物と水理量の関係を対比させることを可能とする。
本発表では,先の実験(勾配1/50)の成功を受け、実験地形をより津波堆積物が最も多く調査されている沿岸低地を模擬した地形(平坦、および勾配1/100)に改変した結果を紹介する。計3種類の勾配における実験結果の比較により、沿岸低地における堆積物の特徴を明らかにするとともに、陸上勾配が堆積物分布に及ぼす影響について議論する。これらの結果は、今後,現地調査地点の選定,および調査結果を解釈する際に有用な情報を与えるものと期待される.
本発表では,先の実験(勾配1/50)の成功を受け、実験地形をより津波堆積物が最も多く調査されている沿岸低地を模擬した地形(平坦、および勾配1/100)に改変した結果を紹介する。計3種類の勾配における実験結果の比較により、沿岸低地における堆積物の特徴を明らかにするとともに、陸上勾配が堆積物分布に及ぼす影響について議論する。これらの結果は、今後,現地調査地点の選定,および調査結果を解釈する際に有用な情報を与えるものと期待される.