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[MIS18-05] プレートーマントルダイナミクス系における海洋の寿命の惑星サイズ依存性:系外岩石惑星への適用
キーワード:系外岩石惑星、海洋
系外岩石惑星において、岩石マントル対流に伴うプレート状の表面運動の存在とそれに伴う表面海洋の存在については、まだ議論の途上であり、確証的なモデルが提示されていない.もし、系外岩石惑星にプレート状の表面運動があり、表面に海洋のような大量の水の存在が認められる場合、プレート状運動によって、水が惑星深部へどの程度輸送されるか?表面に海洋として水が存在できるか?という疑問は、地球のように惑星表面に生命が生息できるかどうかにおいて、極めて重要な物理プロセスであると考えられる.最近の単純化されたプレートーマントル系における水輸送モデルでは、サイズが大きくなるほど、表面海洋の寿命が短いことが示唆されている(Schaefer and Sasselov, 2015; Komacek and Abbot, 2016).本研究では、マントル対流数値シミュレーションモデルを駆使し、地球におけるマントル対流水輸送過程を考慮したプレートーマントルダイナミクスシステムの惑星サイズ依存性を調べることで、表面海洋がどの程度の時間スケールで惑星深部へ輸送され、表面海洋を保つために必要な水の量の推定を行った.地球サイズにおける表面海洋の寿命は、惑星全体が保つ水の量に強く依存し、海洋が50億年程度の寿命を持つためには、最低でも現在の地球海洋質量の10倍以上の水が必要であることがわかった.しかし、この結果は、マントルの温度構造と地球下部マントルの構成鉱物であるブリッジマナイトがどの程度の含水許容量を持つかに依存する.講演では、サイズ依存性、ブリッジマナイトの含水許容量依存性、粘性率の含水率依存性が表面海洋の寿命に与える影響を紹介し、どの程度の水が惑星全体にないといけないかという制約条件に迫る.