14:00 〜 14:15
[MIS19-02] 多地点LF帯センサによって標定された雷放電点と偏波パラメータの比較
★招待講演
キーワード:大気電気、偏波レーダ、雷センサー
雷雲内の粒子分布と雷放電極性分布を調査し,降水粒子がどのような振る舞いをしたときに雷放電が始まるのかを明らかにするために,三次元雷放電点位置標定のデータと国交省XバンドMPレーダーを用いて,大阪平野で2015年7月30日に発生した雷雨事例を解析した.その結果,上層の正電荷は氷晶や雪片といった比較的小さな粒子,負電荷はあられや雹といった比較的大きな粒子によってもたらされていた.下層の正電荷は,雷活動発達期ではあられなどの大きな粒子,最盛期では複数の種類の降水粒子,衰退期では液体の特徴を持った降水粒子によってもたらされていた.衰退期では,正の電荷を保持したあられが,上層から落下してくる過程で融け,下層で雷放電に関係したためだと考えられる.