日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EE] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-CG 宇宙惑星科学複合領域・一般

[P-CG21] 宇宙・惑星探査の将来計画と関連する機器開発の展望

2018年5月21日(月) 10:45 〜 12:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:亀田 真吾(立教大学理学部)、笠原 慧(東京大学)、尾崎 光紀(金沢大学理工研究域電子情報学系、共同)、吉岡 和夫(東京大学大学院新領域創成科学研究科)

[PCG21-P08] 火星衛星探査計画における望遠カメラの設計及び、性能評価装置開発

*加藤 博基1長田 直也1亀田 真吾1 (1.立教大学)

キーワード:火星、フォボス、光学設計

火星にはフォボスとダイモスの二つの衛星が存在する。その起源については捕獲した原始小惑星である説と、火星の巨大衝突事象による破片が集積し形成された説の2つが存在する。この火星衛星の仮説を決定し起源を明らかにするために、JAXAはフォボスからサンプルリターンを行う火星衛星探査計画(Martian Moon eXploration)を2020年前半に検討している。
 この計画に搭載される望遠カメラは、フォボスの地形を撮像し平坦な着陸地点や宇宙風化の影響が少ない地点を発見する目的を持っている。上記の目的を果たすため、角度解像度が、5.79uradとなるように光学設計が行われた[長田直也,2017]。しかし設計上意図していない光(迷光)が入射した影響が考えられていない。望遠カメラではS/N比が30以上で観測することが求められているため、私達は、この迷光を遮るバッフルを設計し、光線追跡を行い迷光の削減、評価を行った。内部反射についても各光学素子に反射設定を行うことで考慮した。
 また光学設計の段階で得られた性能が製造された際にも確保されているか評価する必要がある。従って地上実験で遠方から届く光を模擬する。望遠カメラの性能評価を行うため、平行光を入射した時の点像関数の広がりを、十分な精度で求める。そのため角度広がりが11.6urad以下の平行光源を作成した。
 本発表では、これらの研究開発の成果を報告する。