日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM17] 宇宙プラズマ理論・シミュレーション

2018年5月23日(水) 09:00 〜 10:30 304 (幕張メッセ国際会議場 3F)

コンビーナ:梅田 隆行(名古屋大学 宇宙地球環境研究所)、三宅 洋平(神戸大学計算科学教育センター)、成行 泰裕(富山大学人間発達科学部、共同)、中村 匡(福井県立大学)、座長:梅田 隆行(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、三宅 洋平(神戸大学 計算科学教育センター)

09:45 〜 10:00

[PEM17-04] 一様抵抗磁気流体プラズマにおける Petschek 型リコネクション領域の形成メカニズム

*柴山 拓也1草野 完也1三好 隆博2 (1.名古屋大学宇宙地球環境研究所、2.広島大学理学部)

キーワード:磁気リコネクション、MHD、太陽フレア

磁気リコネクションは太陽フレアや磁気圏サブストームでのエネルギー変換メカニズムだと考えられているが爆発的なエネルギー変換を説明できる高速リコネクション過程がどのように進むのかは明らかになっていない。Petschek モデルは高速リコネクションを説明出来る定常リコネクションモデルであるが、一様抵抗 MHD プラズマにおいて Petschek 型定常リコネクションは現実できないとされている (Kulsrud2001)。
我々は Lundquist 数の高い磁気流体数値実験を行うことで一様抵抗であっても局所的に Petschek 型リコネクション領域が現れることを突き止めた (Shibayama et al. 2015)。さらにプラズモイドを含んだ数値モデルを構築し、一様抵抗であっても準定常 Petschek 型リコネクションが実現可能であることを明らかにした。本モデルではプラズモイド間のリコネクション領域に何らかの非対称性が加わることで X 点と停留点が離れ、プラズモイド付近に拡散領域が局所化されることが示唆されている。リコネクション率はその結果現れる Petschek 型のリコネクション領域により決定される。このモデルを用いることで Sweet-Parker モデルに基づいていた今までのプラズモイドリコネクションモデルを Petschek モデルに基づくモデルに拡張できる。