日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[EE] 口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS01] Outer Solar System Exploration Today, and Tomorrow

2018年5月21日(月) 09:00 〜 10:30 304 (幕張メッセ国際会議場 3F)

コンビーナ:木村 淳(大阪大学)、笠羽 康正(東北大学大学院 理学研究科 地球物理学専攻)、Vance Steven(Jet Propulsion Laboratory, Caltech、共同)、Kunio M. Sayanagi (Hampton University)、座長:Kimura Jun(Osaka University)、Sayanagi Kunio(Hampton University)

09:50 〜 10:05

[PPS01-04] 土星リングの起源について

★招待講演

*兵頭 龍樹1 (1.東京工業大学・地球生命研究所)

キーワード:リング、土星、巨大惑星

NASAカッシーニ探査機を中心とする観測から土星リングの詳細な描像が明らかになってきた。しかしながら、土星リングの形成起源は未だ明らかになっていない。特に近年、土星リングが形成されたのが最近(~100万年前)なのか、または、もっと以前(~数十億年前)なのかについての議論が活発化している。それに伴って、土星リングを形成しうる物理プロセスがいくつか提唱されてきている。主な形成プロセスとしては、(1)太陽系形成初期に周惑星ガス円盤中で集積したタイタンサイズの衛星の潮汐破壊説(Canup 2010, Nature)、(2)~100万年前に起こった土星衛星同士の衝突破壊起源説(Cuk et al. 2016, ApJ)、または、(3)カイパーベルト天体との近接遭遇時に起こった潮汐破壊説(Hyodo et al. 2017, Icarus)、がある。本講演では、現在までに明らかになってきた土星リングの描像と形成しうる物理プロセスをまとめ、議論する。