日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS08] 惑星科学

2018年5月20日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7ホール)

コンビーナ:岡本 尚也(国立研究開発法人宇宙航空開発機構 宇宙科学研究所)、黒崎 健二(名古屋大学大学院 理学研究科 素粒子宇宙物理学専攻)

[PPS08-P12] 輻射流体力学シミュレーションを用いた周惑星円盤の形成について

*藤井 悠里1Gressel Oliver2Ziegler Udo3 (1.名古屋大学高等研究院 (理学研究科)、2.Niels Bohr Institute、3.Leibniz Institute for Astrophysics Potsdam)

キーワード:周惑星円盤、ガス惑星、輻射流体力学シミュレーション

巨大惑星がガスを取り込む際には、その惑星の周りに周惑星円盤と呼ばれるガス惑星が形成されると考えられている。周惑星円盤は、ガス惑星の最終的な質量や熱進化、また規則衛星の形成過程を決める重要な天体である。衛星がいつ、どこで、どのように形成されたかを調べるためには、周惑星円盤の構造に関するさらなる理解が必要である。中でも特に重要となるのがその温度構造である。本研究では、周惑星円盤の構造を調べるために、原始惑星系円盤の中に惑星を埋め込んだ輻射流体力学シミュレーションを行った。計算では、惑星の周りの解像度を上げるために解適合格子法を用いた。周惑星円盤はその形成初期には高温になることが知られており、断熱の状態方程式を用いてシミュレーションを行うと、温度を過大評価してしまう領域が存在する。それを避けるために、我々は水素分子の解離等の化学反応を考慮した状態方程式を用いた。発表では、形成した周惑星円盤の密度及び温度構造および、断熱の状態方程式を用いた場合との違いについて議論する。