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[SCG64-05] HClに富む酸性熱水活動の地球化学
キーワード:地球化学、酸性熱水活動、HCl型
一般的な熱水系は活動中心の周辺部に硫酸酸性(H2SO4)の温泉をともなうが,活火山の中心部には著量の塩化物イオン(Cl-)を含んだ硫酸酸性の温泉が普遍的に存在する.それは強酸性の熱水活動によって直接生成したと考えられており,そのような酸性温泉ではまれに[Cl-]>[SO42-]の関係を示す塩酸(HCl)に富む熱水が湧出する場合がある.わが国では,秋田県の玉川温泉がその例で,希少鉱物の北投石(PbやRaを含んだBaSO4)が析出することでも知られており,その生成にはHClが深く関わっているとされている(大沢ほか,1988).同様な例は国外にもあり,台湾の大屯火山区の北投温泉がそれである.本講演では,発表者のひとりが過去に行った研究(大沢ほか,2013)の成果などをもとに,HClに富む酸性熱水活動や温泉の地球化学的特徴を紹介する.
・大沢信二・他2名(1988)コンピュータ・シミュレーションによる北投石生成機構.温泉科学,38,154‐162.
・大沢信二・他5名(2013)台湾・大屯火山群の酸性温泉の地球化学的特徴と起源.温泉科学,62,282-293.
・大沢信二・他2名(1988)コンピュータ・シミュレーションによる北投石生成機構.温泉科学,38,154‐162.
・大沢信二・他5名(2013)台湾・大屯火山群の酸性温泉の地球化学的特徴と起源.温泉科学,62,282-293.