[STT48-P07] 合成開口レーダーを用いたINSAR処理による新燃岳(霧島山)の火口変動抽出
合成開口レーダーSARは電波(マイクロ波)を照射し、地表面から反射して返ってきた電波を受信するセンサである。SARは高分解能な性能を持ち天候に左右されず観測できることから、火山活動に伴う地殻変動検出などに用いられている。本研究では干渉SAR(Interferometoric SAR:INSAR)と呼ばれる手法を用いて山体の変化量を検出する。INSARは時期の異なる2種類のデータを使い、衛星から対象物までの距離の差(位相差)から変化量を求めるものである。本研究では、この手法を用いて新燃岳(霧島山)の火口周辺の変動を捉える。
新燃岳の噴火を含む2016年12月6日から2017年10月25日までのデータを干渉処理して、大気の影響を補正したところ10カ月の間で火口周辺が平均2.8cmの沈降をとらえることが出来た。得られた干渉画像の精度として国土地理院のGPSデータ(3点)を利用し、GPS観測点の部分を干渉画像と比較した結果、平均二乗残差が1.94cmとなった。干渉画像とGPSの精度は1.94cmであることから、火口周辺の沈降平均2.8cmは有意であると考えられる。しかし、本研究で用いたDEMデータはGIS-50mを使用しているため、データが古く結果が好ましくない可能性があるため新しいDEMデータで再度、変化量を求める必要があると考えられる。
新燃岳の噴火を含む2016年12月6日から2017年10月25日までのデータを干渉処理して、大気の影響を補正したところ10カ月の間で火口周辺が平均2.8cmの沈降をとらえることが出来た。得られた干渉画像の精度として国土地理院のGPSデータ(3点)を利用し、GPS観測点の部分を干渉画像と比較した結果、平均二乗残差が1.94cmとなった。干渉画像とGPSの精度は1.94cmであることから、火口周辺の沈降平均2.8cmは有意であると考えられる。しかし、本研究で用いたDEMデータはGIS-50mを使用しているため、データが古く結果が好ましくない可能性があるため新しいDEMデータで再度、変化量を求める必要があると考えられる。