[SVC41-P13] 草津白根山東麓源泉の組成変化と本白根山の2018年噴火との関係について
キーワード:草津白根山、本白根山、草津温泉
草津白根山は白根山,逢の峰,本白根山と呼ばれる3つの火砕丘群で構成される.2018年1月23日に本白根山が明確な予兆が無いまま突如噴火するに至った.本白根山では,山体東側の中腹から山麓にかけては火山ガス噴気地帯と温泉があるが,山頂周辺には熱活動は認められていなかった.そこで我々は,今回の本白根山の噴火に係わる火山熱水系の変化を理解することを目的に,本白根山東麓に位置する草津温泉の2つの主要源泉,万代鉱源泉と草津湯畑源泉の水質変化を検証した.その結果,2013年以降,種々の観測結果が指し示していた白根山の火山活動の活発化に対応したものと見られる溶存成分濃度の上昇が見られるものの,今回の噴火を直接的に反映したと思われる水質変化は見いだせなかった.