日本地球惑星科学連合2018年大会

講演情報

[JJ] 口頭発表

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[U-05] 地球惑星科学における学術出版の将来

2018年5月22日(火) 09:00 〜 10:30 国際会議室(IC) (幕張メッセ国際会議場 2F)

コンビーナ:川幡 穂高(東京大学 大気海洋研究所)、小田 啓邦(産業技術総合研究所地質情報研究部門)、座長:川幡 穂高小田 啓邦宋 苑瑞

09:50 〜 10:30

[U05-04] 日本動物学会はなぜ新刊OAジャーナルを刊行したのか

★招待講演

*永井 裕子1 (1.公益社団法人 日本動物学会)

キーワード:オープンアクセス

2015年1月 日本動物学会は、BioMed Central より、新刊Open Access(以後OA)ジャ-ナルZoological Lettersを発刊しました。本口演では、日本動物学会ジャ-ナル出版の歴史を踏まえて、Open Access誌の刊行をなぜはじめたのか?今後の大きな課題は何か?について、お話しをしたい。


1. 動物学会は創立140周年

1878年(明治11年)前身となる東京生物学会を設立、1885年(明治18年)には東京動物学会へと名称を変更した。1888年(明治21年)に動物学雑誌 Zoological Magazine . 1897年(明治30年)には欧文誌の動物学彙報Annotationes zoologicae Japonensesの発行を開始している。この2つのジャーナルを統合し、1984年に誕生したのが、Zoological Science(ZS)であり、現在35巻の刊行を行っている。ZSは購読料モデルを確立しており、独立採算となって出版が行われている。

2. OAジャーナル刊行の決断

OA時代を迎えて、ジャ-ナルをどんなモデルで出版するかは、特にこの10年、これからの10年難しい課題となっている。OAメガジャ-ナルであるPLoSOneの登場は、新しいOA時代のはじまりのようであった。そして、大手出版社も皆が、OAジャ-ナルへの刊行に走ったようであったが、「購読料モデル」はまだ大半を占めている。
どう動くかわからない時代にむけ、本会は、3年にもわたる討議を経て購読料モデルとOAモデル二つのジャ-ナル出版を、決断した。

3. 検討課題
〇APC価格設定とIF
〇いつからAPCを徴収するか ZSとZL 
〇2つのジャ-ナル出版