日本地球惑星科学連合2019年大会

セッション情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT45] 雪氷圏地震学

2019年5月29日(水) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:豊国 源知(東北大学 大学院理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター)、金尾 政紀(国立極地研究所)、坪井 誠司(海洋研究開発機構)

 地球温暖化により、特にグリーンランド氷床では氷体積の減少が顕著に加速している。これに伴い氷床縁辺の流動・崩壊・流出に関連した振動現象「氷河地震」が多数観測され、その発生様式や時空間分布が氷床変動を知る指標として注目されている。氷河地震は、氷河・棚氷の流出、氷崖の崩落、氷床底面流動による基盤岩摩擦、氷床下湖からの流出等で励起されるが、メカニズムは未解明な部分が多い。さらに海洋変動や氷床後退に伴う固体地球応答との関連等、氷河地震は極域表層環境変動の検知の新指標となる。最近は地震データで南極氷床下の火山が発見されたり、巨大地震の表面波で氷震が励起された例も知られる。このように雪氷変動と固体地球振動とを繋ぐ「雪氷圏地震学」は、新たな学際的研究フロンティアである。
 本セッションでは、氷河地震を中心に「雪氷圏地震学」に関連した話題:温暖化に伴う地震発生、活動様式、氷床氷河変動との関連、海氷海洋変動との相関、波動伝搬特性、共鳴的微動、極域の地殻マントル構造とダイナミクス、等を募る。本セッションは2015年度から毎年開催されており、昨年度はユニオンセッションとして開催された実績を持つ。

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