日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG32] Global Carbon Cycle Observation and Analysis

2019年5月28日(火) 13:45 〜 15:15 301A (3F)

コンビーナ:市井 和仁(千葉大学)、Patra Prabir(Research Institute for Global Change, JAMSTEC)、Forrest M. Hoffman(Oak Ridge National Laboratory)、Makoto Saito(National Institute of Environmental Studies)、座長:市井 和仁

14:00 〜 14:15

[ACG32-02] グローバル二酸化炭素排出インベントリーの不確実性の低減に向けて

*叢 日超1齊藤 誠1平田 竜一1伊藤 昭彦1 (1.国立環境研究所 地球環境研究センター )

グローバル二酸化炭素排出インベントリーには大きな不確実性が含まれたと考えられる。それを低減するため、本研究では既存の信頼性の高い機構が公開した排出インベントリデータを上下四分位手法で補正してニュー排出マップを作り、その時空間の変動を国、地域、地球規模で分析した。まず、既存の主要な二酸化炭素の排出インベントリーを収集してその中に2000から2010年133ヵ国の排出量有する10データセットをピックアップした。これらの値が四分位の上下分位内に位置するものの平均値を取って補正値とした。時空間の変動の可視化分析するため、地理情報システム(GIS)を用いて排出量と該当する国の境界とリンクさせた。本研究による133ヵ国2010年の二酸化炭素排出量の合計値が31,595テラグラム、この値がIEAの公表値(30,434Tg, 化石燃料の使用のみ)より多くてCDIACの公表値(33,469Tg, 化石燃料の使用とセメント製造並びにガスフラーリング由来)より少なく、EDGARの公表値の94%を占めた。さらに、補正した排出量に世界銀行が公表した国ごとの2000年から2010年の人口、GDP、面積をリンクし、それらの指標に関する排出量のトレンド分析をした。