[AOS09-P01] 高速水温計データの補正について
キーワード:鉛直混合、乱流
高速水温計(FP07)は、乱流エネルギー散逸率εと水温消散率χを測定することができ、海洋内部についてより詳細なデータが得られるため有用である。しかし、時間分解能が低く、強乱流域で過小評価となるため、補正を施す必要がある。本研究では、0.6-0.7m/sで降下する自由落下型乱流計で得られた流速シア微細構造と水温微細構造の同時観測データを用いて、FP07からのε_Tと、シアープローブからのε_Sの2つの乱流エネルギー散逸率を比較し、FP07のデータにどのくらいの補正が必要かを見積もった。FP07の時定数を3m 秒で2次極補正または時定数を7m 秒で1次極補正をした場合に、ε_S =10-10– 10-7W/kgの範囲でファクタ3で補正が可能であることが示された。発表では水温消散率χに及ぼす影響や2重拡散の影響についても議論する。