日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS13] 沿岸域の海洋循環と物質循環

2019年5月27日(月) 10:45 〜 12:15 102 (1F)

コンビーナ:田中 潔(東京大学)、森本 昭彦(愛媛大学)、速水 祐一(佐賀大学)、一見 和彦(香川大学瀬戸内圏研究センター)、座長:田中 潔森本 昭彦

11:00 〜 11:15

[AOS13-02] 駿河湾フェリーに搭載したADCPで観測された湾奥の平均流 その2

*勝間田 高明1,4仁木 将人2田中 昭彦1丹 佑之1,3高嶋 恭子2杉本 隆成 (1.東海大学 清水教養教育センター、2.東海大学 海洋学部、3.一般社団法人無人機研究開発機構、4.特定非営利活動法人 海洋環境保全協会 開発研究部)

キーワード:フェリーADCP、駿河湾、黒潮大蛇行

本州南岸の黒潮沿岸域にある開放性海湾である駿河湾には,湾奥寄りの湾央を横断する駿河湾フェリー(株式会社エスパルスドリームフェリー)が定期就航している.フェリーは清水港と土肥港を1日4往復している。湾奥での物質循環や流動場を知る目的でフェリーにADCPを搭載したのは,2008年であり途中欠測もあるが既に10年近いデータの蓄積ができた.流動の観測データは鉛直方向に4m間隔で船底下約8m深からおおよそ100m層付近までを連続的に取得し、約10年の平均流,各年平均流,1ヶ月平均流を算出し,過去の研究報告との比較を行った.本報告では過去の研究と同様な反時計回りの循環流を観測するとともにその鉛直構造がすくなくとも100mの厚みを持つことが判明した.さらに反時計回りの循環流は季節内変動を持っていた.また黒潮の典型的大蛇行と非大蛇行による違いにも注目した。