日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] Eveningポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS15] 陸域と海洋をつなぐ水循環の素過程

2019年5月27日(月) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:木田 新一郎(九州大学・応用力学研究所)、山崎 大(東京大学生産技術研究所)、山敷 庸亮(京都大学大学院総合生存学館)、三寺 史夫(北海道大学低温科学研究所)

[AOS15-P05] 河川プリュームバルジのバルーニングに関する水槽実験および数値実験

*藤田 侑輔1磯辺 篤彦2 (1.九州大学 総合理工学府 大気海洋環境システム学専攻、2.九州大学 応用力学研究所)

河川プリュームバルジのバルーニング(沖方向への成長)は数値実験や水槽実験では観察されるが、実海岸で無限に成長するような現象が観測されることはなく、バルジの成長機構は詳しく解明されていない。本研究では河口において河川軸方向から海岸線がなす曲率(河川プリュームの放出曲率)に対する、バルジの成長速度の依存性に注目し、バルーニング機構の解明を目指す。まず回転水槽実験を行った。最初に減少の極限を見るべく、二通りで上記の曲率を変化させた。すなわち海岸線と河川の軸が平行な場合(曲率半径は無限大)と、直角な場合(曲率半径が0)である。直角である場合、従来の実験で確認されるような河川プリュームバルジのバルーニングが確認された。また、曲率半径が無限大になる場合、河川プリュームバルジそのものが形成されなかった。どの曲率でバルーニングが観測されるか、また、そのメカニズムは何か、流体運動を制御しやすい数値モデルで検証を進めている。曲率を自由に変更できるFinite Volume Coastal Ocean Model(FVCOM)を用いて数値実験を行い、水槽実験と同じ結果が得られるかを確認した。その後で河口の曲率を変化させ、バルジの発生する曲率を求めていく。