日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS20] 全球海洋観測システムによる研究成果と観測システム最適化

2019年5月28日(火) 09:00 〜 10:30 106 (1F)

コンビーナ:細田 滋毅(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、増田 周平(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、藤井 陽介(気象庁気象研究所)、藤木 徹一(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、座長:細田 滋毅(国立研究開発法人海洋研究開発機構)

09:00 〜 09:15

[AOS20-01] 全球海洋観測システムのこれまでとこれから

★招待講演

*須賀 利雄1,2 (1.東北大学 大学院理学研究科、2.海洋研究開発機構)

キーワード:全球海洋観測システム、必須気候変数、必須海洋変数、観測ネットワーク、海洋観測枠組

全球海洋観測システムを,頭文字を大文字にしてGlobal Ocean Observing System(GOOS)と綴ると,ユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)が主導する国際プログラムの名称になる。現在,GOOSは気候,オペレーショナル・サービス,海洋生態系の健全性という3つの重要なテーマに関わる全球海洋の観測の調整を担っている。GOOSは,1990年に開催された第二回世界気候会議の要請を受け,IOCによって1991年に立ち上げられ,その後の展開には研究者コミュニティが本質的な関与をしてきた。国際プログラムとしてのGOOSにとっても,多様な観測ネットワークから成るシステムとしての全球海洋観測システムにとっても,大きな節目となった2つの国際会議,OceanObs’99とOceanObs’09の成果と意義に焦点を当てつつ,GOOSのこれまでの歩みを紹介する。GOOSもその中に取り込み,観測実施者から観測データに基づく情報のエンドユーザーまでを一堂に集めて,OceanObs’09以降の海洋観測ネットワークの進展に関する情報を交換し,海洋情報への増大する社会のニーズに応える革新的な方策を立案することを目指したOceanObs’19の準備が本年9月の開催へ向けて進んでいる。これに関わる動きとその背景に触れ,研究者コミュニティが果すべき役割について考える。