[AAS04-P21] 福岡都市圏における二酸化窒素(NO2)の時空間変動
~小型装置を用いたMAX-DOAS法による多地点分光観測~
キーワード:MAX-DOAS
福岡都市圏における二酸化窒素(NO2)の3次元的な時空間変動を調べるために、MAX-DOAS(Multi AXis Differential Optical Absorption Spectroscopy)法というリモートセンシング観測手法を用いて、2018年10月~2019年1月の期間、都市部から海側を観測する2地点(薬院(33.580°N,130.396°E)、祖原(33.580°N,130356°E))と、都市部から約4 kmほど離れ都市部の方向を観測する1地点(福岡大学(33.550°N,130.364°E))において、高時間分解能(4分)でNO2の鉛直分布を観測した。
快晴で雲が少ない11月29日について詳細な解析を行ったところ、7時~10時ごろまでは地表付近でNO2濃度が高く、その後10時30分ごろから約1時間かけてNO2濃度の極大域が上空へ移動していた。また海側では13時30分頃からNO2濃度が境界層内全体で減少し、その約30分後都市部でも境界層内全体でNO2濃度が減少していた。3次元コヒーレントドップラーライダーを用いて風の3次元分布を調べたところ、10~13時頃にベナール対流のような流れがあり、14時以降には海風が卓越していた。これらのことから、11時ごろNO2濃度が高い空気塊が境界層内を鉛直輸送され、その後14時以降に海風により清浄な大気が南方方向に水平輸送されたと示唆された。
快晴で雲が少ない11月29日について詳細な解析を行ったところ、7時~10時ごろまでは地表付近でNO2濃度が高く、その後10時30分ごろから約1時間かけてNO2濃度の極大域が上空へ移動していた。また海側では13時30分頃からNO2濃度が境界層内全体で減少し、その約30分後都市部でも境界層内全体でNO2濃度が減少していた。3次元コヒーレントドップラーライダーを用いて風の3次元分布を調べたところ、10~13時頃にベナール対流のような流れがあり、14時以降には海風が卓越していた。これらのことから、11時ごろNO2濃度が高い空気塊が境界層内を鉛直輸送され、その後14時以降に海風により清浄な大気が南方方向に水平輸送されたと示唆された。