日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG36] 地球環境科学と人工知能

2019年5月30日(木) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:冨田 智彦(熊本大学大学院 先端科学研究部)、福井 健一(大阪大学)、松岡 大祐(海洋研究開発機構)、小野 智司(鹿児島大学)

[ACG36-P06] 降水イベントの発生数比率にみる日本の降水の空間分布特性

*荻野 健太1冨田 智彦1松本 直樹1 (1.熊本大学)

キーワード:降水イベント、降水の時間変化パターン、日本における降水の空間分布特性、階層型クラスタリング

本研究は,全国 47 地点における降水イベントの時間変化パターンとその発生数比率から,日本における降水の空間分布特性を定量的に評価する。まず 47 地点それぞれでの降水イベントの時間変化パターンに着目したウォード法に基づく階層型クラスタリングにより,降水イベントの分類を行う。本研究における降水イベントは次のように定義される。(1)降水イベントの総降水量は 0.5 mm 以上。(2)降り始めは 0 mm・h -1とする。(3)降水イベント長は,最長 72 時間とする。(4)0 mm・h -1が 2 時間続いた場合,以後の時間降水量には 0 mm・h -1を挿入する。この定義をもとに, 47 地点で発生した 1978 年から 2018 年の 41年間の降水イベントを抽出する。次に,日本における降水の空間分布特性を定量的に評価するために,5~10 月の暖候期と 11~12 月・1~4 月の寒候期とに分け調査を行う。
結果は,まず北海道・東北・北陸・山陰・鹿児島以南で年降水イベント数が全国平均より多いことを示す。次にクラスタリングにより分類された 3 クラスタ,短時間少降水イベントと長時間降水イベント,地点ごとに異なる時間変化パターンを示す降水イベントについてそれぞれの発生数比率を暖候期と寒候期に分けて調査する。暖候期においては,全地点で短時間少降水イベントの発生数が暖候期全発生数の 60 %以上を占める。一方,長時間降水イベントの発生数比率は全地点で暖候期全発生数の 10 %未満である。さらに,寒候期においても短時間少降水イベントの発生数は全地点で寒候期全発生数の 60 %以上を占める。また,長時間降水イベントの発生数は全地点で寒候期全発生数の 15 %未満である。 以上より,降水イベントの発生数比率にみる日本における降水の空間分布特性は,(1)冬雨型・短時間少降水地域,(2)夏雨型・短時間少降水地域地域,(3)冬雨型・長時間長降水地域,(4)夏雨型・長時間降水地域,(5)通年型地域,に 5 分割されることが示される。