日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG37] 北極域の科学

2019年5月30日(木) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:漢那 直也(北海道大学北極域研究センター)、庭野 匡思(気象研究所)、中村 哲(北海道大学大学院地球環境科学研究院)、鄭 峻介(北海道大学 北極域研究センター)

[ACG37-P04] 初冬の極夜ジェットの季節進行の停滞とシベリアの寒冷化

*安藤 雄太1山崎 孝治2立花 義裕1小木 雅世3浮田 甚郎4 (1.三重大学大学院 生物資源学研究科、2.北海道大学、3.マニトバ大学、4.新潟大学 理学部)

キーワード:成層圏、ロスビー波、海陸コントラスト、季節進行

成層圏の強い西風(極夜ジェット)は,風速が10~12月後半に増加する.しかし,日平均データで見ると11月後半に一時的に増加が止まることが明らかとなった.この現象を本研究では季節進行の「停滞」と呼ぶ.本研究は気候値の極夜ジェットの11月後半における季節進行の停滞を力学的な視点から調べ,その要因を探ることを目的とする.
極夜ジェットの停滞は対流圏からのロスビー波伝播の急増と関連していた.この上向き伝播はシベリア域の低気圧偏差の強化に付随して発生した.低気圧偏差の強化には海陸の熱的コントラストが寄与する可能性を示唆した.