[ACG37-P06] 2017/18年冬季の異常な中高緯度大気循環に影響した異常なチャクチ海の海氷減少
キーワード:チャクチ海、海氷
2017/18年冬季は日本全体で平年よりも気温が低く,冬季を通じて気温の負偏差が続く冬となった.特に西日本の平均気温平年差は-1.2℃で,1986/87 年冬季以降の32年間では最も寒い冬となった.2017/18年冬季は北極上空の過去最高値の高気圧偏差を中心とした中高緯度大気循環場が冬季を通じて持続した異常な事例であった.
一方,バレンツ・カラ海と同じく北極海の太平洋側に位置するチャクチ海の海氷は過去最低値を記録した.チャクチ海の異常な海氷減少と2017/18年の寒冬をもたらした異常な大気場との関係の考察は,2017/18年の事例を理解する上で重要であると考えられる.
以上のことから,本研究では寒冬をもたらした2017/18年冬季の異常な中高緯度大気循環について,初冬の異常なチャクチ海海氷減少がもたらす影響について考察することを目的とする.
一方,バレンツ・カラ海と同じく北極海の太平洋側に位置するチャクチ海の海氷は過去最低値を記録した.チャクチ海の異常な海氷減少と2017/18年の寒冬をもたらした異常な大気場との関係の考察は,2017/18年の事例を理解する上で重要であると考えられる.
以上のことから,本研究では寒冬をもたらした2017/18年冬季の異常な中高緯度大気循環について,初冬の異常なチャクチ海海氷減少がもたらす影響について考察することを目的とする.