日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI36] ソーシャルメディアと地球惑星科学

2019年5月29日(水) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:天野 一男(茨城大学理学部地球生命環境科学科)、小口 高(東京大学空間情報科学研究センター)、伊藤 昌毅(東京大学生産技術研究所)、山本 佳世子(国立大学法人 電気通信大学)

[MGI36-P04] 茨城県北ジオパーク構想におけるJGC認定取り消し後のSNSの活用

*天野 一男1細井 淳2 (1.日本大学文理学部自然科学研究所、2.産業技術総合研究所地質情報研究部門)

キーワード:SNS、茨城県北ジオパーク、日本ジオパークネットワーク

「茨城県北ジオパーク」は,2017年に日本ジオパークネットワーク(JGN)のメンバーの認定を日本ではじめて取り消された。現時点で,認定取り消しになった唯一のジオパークである。現在は,早期の再認定をめざして「茨城県北ジオパーク構想」として,活動を継続的に展開している。認定取り消しの理由について虚心坦懐に分析することは,茨城県北ジオパークの再認定に向けても重要であるが,日本におけるジオパークのあり方について考える際にもさまざまな示唆を与えるものと考える。本講演では,再認定に向けた活動の内,SNSの活用に焦点をしぼって報告する。

 茨城県北ジオパーク構想で使われている主なSNSは,Website, Twitter, Facebook, Facebook Pageである。推進協議会公式のものは,WebsiteとTwitterで,FacebookとFacebook Pageは,非公式のものである。公式のWebsite,Twitterでは,基本的には推進協議会で決定した事項にしたがった報告がなされている。Twitterは,早い情報提供をめざして,ジオツアーの予告,報告を中心に活用している。正規の情報提供の道具としては効果的であった。一方,非公開のFacebookでは,かなり自由な議論が展開されている。非公開のFacebookで,公開しても問題のないテーマについては,非公式のFacebook Pageで報告した。このFacebook Pageは,推進協議会の公式のものでないため,投稿者の自由な意見が反映されていて興味深い。組織の公式のSNSと非公式のSNSの特性を把握した上で,両者を組み合わせて活用してきた。

 非公開のSNSでは,ジオパークのしくみ,認定制度のあり方,自治体の関わり方,市民の関わり方など議論が展開されてきた。これらについて主要なものについて報告し,今後の日本のジオパークのあり方についても議論したい。