[MIS12-P03] 津波堆積物認定手法構築のためのイベント堆積物の調査
キーワード:津波堆積物、土石流堆積物、高潮堆積物
津波堆積物認定手法構築の調査の一環として,津波起源ではないイベント堆積物の調査を実施した.調査対象は,2018年7月の西日本豪雨により発生した土石流堆積物と,9月の21号台風で発生した高潮による堆積物である.主な調査地点は,広島県の広島国際大学の向かいの斜面で発生した土石流によるものと,JR水尻駅の背後で発生した土石流,JR矢野駅の上流の斜面で発生した土石流である.土石流堆積物は発生源に近い斜面の上流側では,巨大な岩塊を主体とする堆積物であり明らかに津波堆積物と区別可能である.一方で,土石流の末端では砂サイズの粒子を主体とした層構造を有する堆積物になる.そこで本調査では土石流末端の堆積物を調査し試料を採取した.高潮による堆積物の調査は,主に兵庫県の芦屋浜と御前浜公園,大阪府の二色の浜で行った.調査は高潮の発生から約10日後に実施しており,芦屋浜と御前浜公園では高潮堆積物の採取が困難であったが,二色の浜では高潮によりできた可能性がある堆積物を採取できた.発表では,土石流末端の堆積物と高潮堆積物について,粒度構成を中心に紹介する.