日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS26] 南北両極のサイエンスと大型研究

2019年5月30日(木) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:野木 義史(国立極地研究所)、中村 卓司(国立極地研究所)、杉本 敦子(北海道大学 北極域研究センター)、杉山 慎(北海道大学低温科学研究所)

[MIS26-P03] 南極大陸棚から深海底におけるコアーサイスミック統合解析から探る氷床・海氷・底層水の形成史解読

*池原 実1板木 拓也2藤井 昌和3 (1.高知大学海洋コア総合研究センター、2.産業技術総合研究所、3.国立極地研究所)

キーワード:南極、南大洋、海氷、南極底層水、海底チャネル、反射法地震探査

南極大陸の大陸棚から陸棚斜面には、南極氷床や南極底層水の影響を受けた特徴的な海底地形や堆積物が存在している。例えば、南極底層水が形成されているケープダンレー沖の陸棚縁にはガリ状の海底谷が多数発達しており、その一部は深海底まで続く深海長谷を形成している。これらの特徴は研究船によるマルチナロービーム音響測深、マルチチャンネル反射法地震探査などによって明らかにされており、白鳳丸KH-19-1次航海でも新たなデータが蓄積された。しかしながら、南極大陸棚は海氷や氷山が存在する海域でもあるため、詳細な海底地形と海底下地質構造の実態は未だ明らかではない。氷海域において海洋地質学探査と海底コアの採取や掘削を統合的に推進することによって、従来の研究では明らかとなっていない南極大陸と地球史との関連を解き明かすサイエンスを新たに展開することができると期待される。