日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-08] ジオパークで地球活動をイメージする -ジオ多様性の大切さを知ろう-

2019年5月26日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、市橋 弥生(佐渡ジオパーク推進協議会)、小原 北士(Mine秋吉台ジオパーク推進協議会)、大野 希一(島原半島ジオパーク協議会事務局)

[O08-P21] ジオパークを活用した地球科学の普及活動「石の標本づくり in 白山手取川ジオパーク」

*鬼頭 雄也1平井 佐利1玉村 清文1日比野 剛2中野 加織里2森下 知晃3平松 良浩3浜田 麻希3 (1.(一社)石川県地質調査業協会、2.白山手取川ジオパーク推進協議会、3.金沢大学)

キーワード:担い手、ジオパーク、教育、自然災害、フィールド、アンケート

近年,少子高齢化や理科離れなどにより,自然科学分野の担い手減少が進展している.一方,異常気象やそれに伴い発生する自然災害は近年多発する傾向にあり,自然科学分野へ進む研究者や技術者の育成だけでなく,国民ひとりひとりの自然環境に対する理解度の向上が,今後必要性を増すといえる.
(一社)石川県地質調査業協会,白山手取川ジオパーク推進協議会,金沢大学は2017年度より,小学生とその保護者を対象としたイベント「石の標本作りin白山手取川ジオパーク」を開催している.このイベントはジオパークというフィールドを活用し,次世代を担う子供達に対して,身近な自然に触れることから地球環境への理解を促し,自然科学への興味につなげてもらえるような活動を目指している.また,近年敬遠されがちである現地で直接自然を観察し考える活動を通して,子供達のフィールド活動への関心を高めたいと思っている.
2018年度は10月20日の土曜日に,抽選で選ばれた小学校4年生以上の児童とその保護者35組が参加して開催された.子供達は石の種類やその成り立ち,見分け方などを教わった後,学生や留学生などとともにハンマー,ルーペ,薬液なども体験しながら,石の標本づくりを行った.イベント終了後に参加児童が記入したアンケートの集計結果より,子供達の石や自然に対する好奇心の強さを知ることができたほか,石の判別の難しさと楽しさを味わってもらえたことなど,子供達の率直な意見を知ることができた。また,活動内容や説明の理解度・難易度などを検証し,今後の活動に反映させたいと考えている.私達はこのイベントを継続的に開催していくのは勿論のこと,子供達の好奇心をくすぐるような新たな試みも行っていきたいと考えている.