[S-GD01] 重力・ジオイド

[SGD01-P05] 超伝導重力計の重力センサーにおける高次項の効果について

*今西 祐一¹、名和 一成²、田村 良明³、池田 博⁴ (1.東京大学地震研究所、2.産業技術総合研究所、3.国立天文台、4.筑波大学)

キーワード：超伝導重力計、石垣島、非線形性

国立天文台VERA石垣島観測局（沖縄県石垣市）で稼働している超伝導重力計CT #036の観測データには，いくつかの特徴的な信号が見られる．Imanishi et al. (2018)は，超伝導重力計の重力センサーにおける静的および動的な特性という観点から理論的モデルを展開し，近くのVLBIアンテナの動きによる水平加速度の影響について，上下方向と水平方向のカップリングにより定量的に説明できることを示した．しかし，台風接近時など，大振幅の地動ノイズが入力されたときに重力値が増加して見える現象については，上下方向の非線形性を表す高次項の大きさが不明であったため，同じモデルで説明されるかどうか結論に至らなかった．そこで，高次項の大きさを制約するため，CT #036に人工的な信号を入力して応答を測定した．測定結果を分析した結果について報告し，重力センサーの動的な特性へのインパクトについて考察する．