日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 G (教育・アウトリーチ) » 教育・アウトリーチ

[G-01] 災害を乗り越えるための「総合的防災教育」

2019年5月26日(日) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:中井 仁(小淵沢総合研究施設)、小森 次郎(帝京平成大学)、林 信太郎(秋田大学大学院教育学研究科)

[G01-P01] 防災教育への国土地理院のプロダクトの活用

*岡谷 隆基1 (1.国土交通省国土地理院)

キーワード:防災教育、地図・GIS、国土地理院

平成28~29年度にかけて告示された次期学習指導要領では、高等学校で地理が新たに必履修化され、地図・GISの活用に重点が置かれるなど、学校教育における地理空間情報の重要性が高まってきている。他方、昨年発生した西日本豪雨や北海道胆振東部地震など、自然災害は近年頻発するとともに激甚化の様相を示している。

国土地理院では、従前より出前授業の実施、教員研修への講師派遣など、教育に対する支援に取組んできたが、地図や地理空間情報を用いて地域を理解することは防災の基本であり、幼少期から身のまわりの地形や土地の成り立ち、災害履歴に関心を持ち、災害に備える心構えと知識を身につける防災教育支援の取組の強化が求められている。

地理院地図は、国土地理院が整備する基本図や主題図といった地理空間情報について広く提供することを目的として運用しているものだが、コンテンツとして含まれる地形や土地の成り立ちに関わる地形分類、明治期の低湿地等の情報、機能として含まれる地形表現や二画面表示機能など、災害リスクを考える上で有用な情報・機能が豊富である。

国土地理院では、こうした状況も踏まえ平成29~30年度にわたり地理教育支援について求められる役割を議論する地理教育支援検討部会を学識経験者の協力の下実施してきた。情報発信の改善・強化が必要との指摘を踏まえ、現在対応を進めている。

当日は、本発表を通して防災教育の推進に対する国土地理院の役割について議論したい。