日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT23] 地理情報システムと地図・空間表現

2019年5月30日(木) 15:30 〜 17:00 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:小荒井 衛(茨城大学理学部理学科地球環境科学コース)、田中 一成(大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)、中村 和彦(東京大学)

[HTT23-P03] ジオパークのガイドマップにおける多重光源陰影段彩図の有効性ー茨城県北ジオパーク構想を例にー

*鈴木 敬子1石川 剛1小荒井 衛2今泉 利架3武田 直樹4 (1.株式会社東京地図研究社、2.茨城大学、3.朝日航洋株式会社、4.茨城県北ジオパーク構想推進協議会)

キーワード:多重光源陰影段彩図、茨城県北ジオパーク構想、ガイドマップ

日本国内では2018年時点で44地域のジオパークが認定され,それぞれのジオパークでは地域の特徴的な地形や地質を見処としたジオサイトの紹介や,教育や観光への活用を目的とした多数のガイドマップが作成されている.それらのガイドマップは,ユーザーが理解しやすい地形や地質情報が重要視され,高精度の標高データを利用したものや,GISによる地形解析結果を使用した地形表現が採用されているガイドマップも存在する.

茨城県北部を対象とした茨城県北ジオパーク構想においても,過去にジオサイトマップを作成しているが,地形や地質表現は必ずしも十分なものではなかった.そこで筆者らは,地形や地質を空間的に理解しやすい地形表現を検討し,本ジオパーク構想のジオサイトにおけるガイドマップの改訂を試みた.地形表現は,地図情報を表示しても見やすく実用的であること,また,ガイドマップとしての美しさと親しみやすさも要求されることを踏まえて陰影段彩図を適用することとし,縮尺や地域的特徴によって単光源,多重光源,多重光源疑似陰影の3種類を検討した.本発表ではその取り組みと,地形表現および地図表現について報告する.

※本研究は,茨城大学地質情報活用プロジェクトによる協力と,科学研究費補助金(課題番号:16K01213)の補助を受けている.