[MGI33-P01] 位置情報精度を向上した地球化学データベース「DODAI」について
キーワード:地球化学データベース、位置情報、フォーマットの統一
日本国内出版文献に掲載されている地球化学データのコンパイルを行うデータベース「DODAI」を(Haraguchi et al., 2018; 地質学雑誌)を発表した。同データベースは、個々の地球化学データのサンプリング位置を、電子地図を用いて座標化したことにより、位置情報の解像度を飛躍的に向上した。
地球化学データを収録する、国際的なデータベースは、陸上データを主とする「GEOROC」、海域データを主とする「PetDB」等が運用されている。昨今のコンピューター性能の向上による「データ駆動科学」の進展は、これらの「大量のデータ」を、「多数のパラメータ」を基にして、同時に比較することを可能とした。これらのデータベースを基として、マントル構造の不均質性(Iwamori and Nakamura, 2015)等、全球規模での地球化学的不均質性とその由来が議論されている。しかし、両データベース収録データの位置情報は、論文掲載の地質図の「代表的な位置」で一括され、解像度が「度」単位の誤差を含んでいるものがある。このため、日本国内の「地域」単位での研究に対しては、位置の誤差が極めて大きいことが問題となる。これに対して、「DODAI」の高解像度化された位置情報は、誤差は大きいものでもkm以下のオーダ、小さいものでは10m以下の精度を有しており、シームレス地質図(地質調査所)等に記載されたユニットとの1対1の対応を担保するものである。また、収録されるデータの分析手法等の違いなどに由来する様々な「フォーマットの違い」についても、一定の基準のもとの「規格化データ」とともに、メタデータを収録し、データ利用の便を図った。
今回の発表では、これらの「DODAI」データベースのコンセプトを報告するとともに、同データベースが持つ「データベースの持つ可能性」について紹介したい。
地球化学データを収録する、国際的なデータベースは、陸上データを主とする「GEOROC」、海域データを主とする「PetDB」等が運用されている。昨今のコンピューター性能の向上による「データ駆動科学」の進展は、これらの「大量のデータ」を、「多数のパラメータ」を基にして、同時に比較することを可能とした。これらのデータベースを基として、マントル構造の不均質性(Iwamori and Nakamura, 2015)等、全球規模での地球化学的不均質性とその由来が議論されている。しかし、両データベース収録データの位置情報は、論文掲載の地質図の「代表的な位置」で一括され、解像度が「度」単位の誤差を含んでいるものがある。このため、日本国内の「地域」単位での研究に対しては、位置の誤差が極めて大きいことが問題となる。これに対して、「DODAI」の高解像度化された位置情報は、誤差は大きいものでもkm以下のオーダ、小さいものでは10m以下の精度を有しており、シームレス地質図(地質調査所)等に記載されたユニットとの1対1の対応を担保するものである。また、収録されるデータの分析手法等の違いなどに由来する様々な「フォーマットの違い」についても、一定の基準のもとの「規格化データ」とともに、メタデータを収録し、データ利用の便を図った。
今回の発表では、これらの「DODAI」データベースのコンセプトを報告するとともに、同データベースが持つ「データベースの持つ可能性」について紹介したい。