[MGI35-P04] 原始惑星系円盤の降着が駆動する原始星フレア
キーワード:原始惑星系円盤、フレア
X線観測から原始星は激しい爆発を頻発していることが知られており、惑星形成のビルディングブロックとなるコンドリュールの形成などに重要だという議論がある。その爆発現象は原始星フレアと呼ばれており、X線の光度曲線の振る舞いなどは太陽フレアと似ていることから太陽フレアと同様に磁気エネルギーを解放する爆発現象だと考えられている。しかしそのエネルギーは太陽フレアの100-100,000倍にも及び、この莫大なエネルギーから推測されるフレアのサイズは星半径を超える可能性がある。したがって、太陽フレアとは異なる機構でエネルギー蓄積が起きていると考えられる。しかしそのエネルギー蓄積機構やフレアの発生過程は未だ謎に包まれている。我々は原始星と降着円盤が相互作用する状況を3次元磁気流体シミュレーションで考察し、原始星フレアの発生機構を調べた。その結果、観測される原始星フレアのエネルギーと整合的な爆発を再現することに成功した。解析の結果、円盤降着が磁束を原始星に集める働きがありそれがフレアのエネルギー蓄積になることを発見した。本講演ではシミュレーション結果をもとに原始星フレアの発生機構について議論する。