日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS02] 地球掘削科学

2019年5月27日(月) 09:00 〜 10:30 A07 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:山田 泰広(海洋研究開発機構 海洋掘削科学研究開発センター)、針金 由美子(産業技術総合研究所)、黒柳 あずみ(東北大学学術資源研究公開センター東北大学総合学術博物館)、山口 耕生(東邦大学, NASA Astrobiology Institute.)、座長:黒柳 あずみ(東北大学)、Kan Hsiung(海洋研究開発機構)

09:00 〜 09:15

[MIS02-01] 南シナ海IODP Exp.367 U1499における浮遊性有孔虫生層序

*古澤 明輝1林 広樹1 (1.島根大学 総合理工学研究科)

キーワード:国際深海科学掘削計画(IODP)、浮遊性有孔虫生層序

南シナ海は世界でもっとも暖かい海域として知られているWPWP(western Pacific warm pool)の直上にあたり,生物進化の起点として数多くの研究が行われている.その為,IODP(International Ocean Discovery Program)などの国際的な研究が盛んな地域でもある.
南シナ海におけるIODP Exp.367次航海で私は微古生物学者として乗船し研究を行った際の船上分析においてコアキャッチャー試料から幾つかの浮遊性有孔虫生層序の認定を行った.私は航海を終えて試料を持ち帰り,掘削されたU 1499コアから得られた試料に基づいて浮遊性有孔虫化石を用いてより詳細な年代順序の考察を行った.調査対象としたのは私の主な研究範囲である0~5Maの範囲であり,コア長としては0~約300mの区間である.私は,その区間中の1H1W-35X7Wまでの227試料を観察し,年代指標種の確認を行った.その結果,船上研究の時点よりも数多くの年代基準面を認定することができた.しかし,それらの結果を使用していくのには同時に問題点も多く見つかった.その問題点とは,いくつかの層準で確認できた生層序に矛盾する点が存在してしまうことである.私はその問題を解決する為に,近隣海域での先行研究である(Tian et al ,.2008)の結果との比較や,ODP leg 184の試料を取り寄せ実際に観察することで,解決の糸口を検討した.
本発表はその成果の一部をを報告する為に行うものである.