14:15 〜 14:30
[MIS20-15] 飛騨山脈における“雪崩涵養型”の氷河・多年性雪渓の質量収支
キーワード:氷河、多年性雪渓、質量収支、SfM、空撮
飛騨山脈北部の現在の環境では,降雪量が融解量を超えることができないため,多年性雪渓の分布は吹きだまりや雪崩の地形効果による積雪があるところに限定される.日本の多年性雪渓の質量収支は,三角側量が可能な”吹きだまり涵養型”の多年性雪渓に限定されており,”雪崩涵養型”の氷河や多年性雪渓の質量収支は明らかでない.そこで,本研究では,セスナ空撮とSfMソフトを使用し,2015~2018年の飛騨山脈北部の氷河と多年性雪渓の質量収支を算出した.
2015年~2018年の氷河と雪渓の質量収支は,2015/2016年では全域が消耗域,2016/2017年では全域が涵養域,2017/2018年ではパッチ状に涵養域と消耗域が点在した.2015~2018年の融雪末期の中で最も氷河と多年性雪渓の規模が小さくなったのは,小雪年の2016年である.2016/2018年の高度変化を”吹きだまり涵養型”の多年性雪渓と”雪崩涵養型”の氷河・多年性雪渓を比較したところ,”雪崩涵養型”の氷河・多年性雪渓のほうが大きく涵養していた.
2015年~2018年の氷河と雪渓の質量収支は,2015/2016年では全域が消耗域,2016/2017年では全域が涵養域,2017/2018年ではパッチ状に涵養域と消耗域が点在した.2015~2018年の融雪末期の中で最も氷河と多年性雪渓の規模が小さくなったのは,小雪年の2016年である.2016/2018年の高度変化を”吹きだまり涵養型”の多年性雪渓と”雪崩涵養型”の氷河・多年性雪渓を比較したところ,”雪崩涵養型”の氷河・多年性雪渓のほうが大きく涵養していた.