16:45 〜 17:00
[MIS22-06] IUGGインターナショナルワーキング・グループ, EMSEVの目指すもの
キーワード:IUGG、EMSEV、地震予知
EMSEV(Electromagnetic Studies of Earthquakes and Volcanoes)は国際測地学・地球物理学連合(IUGG)傘下の3協会(IAGA:国際地球電磁気・超高層物理学協会、IASPEI:国際地震学・地球内部物理学会およびIAVCEI:国際火山学および地球内部科学協会)を母体として2001年に発足した。それまで地震予知研究において、電磁気学的な先行現象の報告が多数なされていたが、決して地震学コミュニティーに認められるような状況ではなかった。
そのため、国際的に研究をプロモートする必要があると草の根的な動きが広がってきた。そこでIUGGの中に電磁気学的な現象を中心として、地震予知ならびに火山噴火予知を研究する団体の設立を働きかけ、2001年に正式に発足の運びとなった。その後、2003年のIUGG札幌大会で正式な第1回会合を持った。
そしてEMSEVの初代議長を東京大学名誉教授の上田誠也氏が務める事となり、その後、2007年からはフランス国立科学研究センターのJacques Zlotnicki博士が議長を務めた。
2018年にイタリア、ポテンザでEMSEVの2年に一度の総会が開催され、2019年からは長尾年恭が議長を務める事が提案され、その後メーリングリストを通じての議論で承認の運びとなった。
今後のEMSEVでは、近年活発な議論が行われ、データの蓄積も進んでいる電離圏の異常と地震との間の統計的な相関関係をまず示し、その後、なぜ電離圏にまで地震の先行現象が発現するのかといった地圏—大気圏—電離圏カップリング仮説を証明していくという事になろう。特に衛星からの観測では2004年にフランスがDEMETER衛星を打ち上げ、地震直前のVLF帯の異常の統計的有意性を示し、それに触発された中国が2018年にCSES(Chinese Seismo-Electromagnetic Satellite)衛星を打ち上げるなど新しい段階に入っている。また次回EMSEVの総会は2020年秋に台湾で開催される事も決定している。
そのため、国際的に研究をプロモートする必要があると草の根的な動きが広がってきた。そこでIUGGの中に電磁気学的な現象を中心として、地震予知ならびに火山噴火予知を研究する団体の設立を働きかけ、2001年に正式に発足の運びとなった。その後、2003年のIUGG札幌大会で正式な第1回会合を持った。
そしてEMSEVの初代議長を東京大学名誉教授の上田誠也氏が務める事となり、その後、2007年からはフランス国立科学研究センターのJacques Zlotnicki博士が議長を務めた。
2018年にイタリア、ポテンザでEMSEVの2年に一度の総会が開催され、2019年からは長尾年恭が議長を務める事が提案され、その後メーリングリストを通じての議論で承認の運びとなった。
今後のEMSEVでは、近年活発な議論が行われ、データの蓄積も進んでいる電離圏の異常と地震との間の統計的な相関関係をまず示し、その後、なぜ電離圏にまで地震の先行現象が発現するのかといった地圏—大気圏—電離圏カップリング仮説を証明していくという事になろう。特に衛星からの観測では2004年にフランスがDEMETER衛星を打ち上げ、地震直前のVLF帯の異常の統計的有意性を示し、それに触発された中国が2018年にCSES(Chinese Seismo-Electromagnetic Satellite)衛星を打ち上げるなど新しい段階に入っている。また次回EMSEVの総会は2020年秋に台湾で開催される事も決定している。