[MIS26-P03] 南極大陸棚から深海底におけるコアーサイスミック統合解析から探る氷床・海氷・底層水の形成史解読
キーワード:南極、南大洋、海氷、南極底層水、海底チャネル、反射法地震探査
南極大陸の大陸棚から陸棚斜面には、南極氷床や南極底層水の影響を受けた特徴的な海底地形や堆積物が存在している。例えば、南極底層水が形成されているケープダンレー沖の陸棚縁にはガリ状の海底谷が多数発達しており、その一部は深海底まで続く深海長谷を形成している。これらの特徴は研究船によるマルチナロービーム音響測深、マルチチャンネル反射法地震探査などによって明らかにされており、白鳳丸KH-19-1次航海でも新たなデータが蓄積された。しかしながら、南極大陸棚は海氷や氷山が存在する海域でもあるため、詳細な海底地形と海底下地質構造の実態は未だ明らかではない。氷海域において海洋地質学探査と海底コアの採取や掘削を統合的に推進することによって、従来の研究では明らかとなっていない南極大陸と地球史との関連を解き明かすサイエンスを新たに展開することができると期待される。