11:00 〜 11:15
[MIS27-08] 非線形自己回帰ニューラルネットワークを用いた地震に先行する下部電離層異常の検出
地球と電離層の間を伝搬する周波数帯域10~50 kHzのVLF (Very Low Frequency)帯送信電波を観測することにより、電離層下部の状態の監視が可能であることが知られている。近年、NARX-NN(Nonlinear Auto Regressive with eXogenous Input-Neural Network)が、VLF帯送信電波振幅の時間変動の高精度のモデリング、予測手法として適用された。その結果、送信電波振幅の予測値と実測値に対して相互相関係数0.9以上という極めて高い予測精度が達成されている。一方、近年規模が大きい地震に先行して、夜間の下部電離層の擾乱を示す、 VLF帯送信電波強度の異常が報告されているが、未だ異常検出精度は高くないため,検出精度の向上が不可欠の課題である。
そこで、本研究はNARX-NNを用いてVLF帯送信電波の夜間電界振幅を解析し、下部電離層擾乱の検出精度の向上を目的とする。また地震に先行する下部電離層擾乱に影響する外因の特定と、VLF帯電界振幅の実測値と予測値の残差を統計的に調査することで、下部電離層異常擾乱の発生機構の解明に寄与する。
そこで、本研究はNARX-NNを用いてVLF帯送信電波の夜間電界振幅を解析し、下部電離層擾乱の検出精度の向上を目的とする。また地震に先行する下部電離層擾乱に影響する外因の特定と、VLF帯電界振幅の実測値と予測値の残差を統計的に調査することで、下部電離層異常擾乱の発生機構の解明に寄与する。