16:15 〜 16:30
[MTT46-15] Comparison of a water vapor observation with GPS and high sensitivity microwave radiometer, KUMODeS
キーワード:大気水蒸気、マイクロ波放射計
GPSに代表されるように、大気中を飛翔させた電波を利用した測地システムは近年有効に利用されている。しかしながら、大気を飛翔する電波は水蒸気による遅延を免れることはできなく、特定の測定システムでは不定性の大きな要因となっている。一方、大気中の水蒸気量を同定する装置として地上設置型のマイクロ波放射計が以前より存在する。
新たに開発を行ったマイクロ波放射計”KUMODeS(クモデス)”は、大雨や積乱雲下で生じる竜巻等の局所的・突発的自然災害の早期発見を目的とし、大気中に存在する水分子から放射される輝線 (20-30 GHz 帯) ならびに酸素分子からの輝線 (50-60 GHz 帯) の広いスペクトルを同時に測定する。これにより大気中の水蒸気量等の推定を高精度で行う。クモデスの特徴として、電波天文観測技術の応用により冷却受信機を採用することで高感度(低雑音)を実現した。加えて冷凍機によって冷却する温度較正源を搭載し、遠隔操作での長期運用を可能とし、またこれまでよりも高い空間分解能を得られるシステムとするなど、既存のマイクロ波放射計に対して利便性の向上を図っている。クモデスを用いて、つくば市において半年間以上の長期観測を行った。また同地点にてGPSアンテナによる水蒸気量測定を行い、観測結果の妥当性の検証を行った。加えて、クモデスの発展としてより小型かつ低消費電力を目指した2号機の開発も実施した。本講演では、システムの概要ならびにつくば 市における大気観測の結果を報告する。
本研究は文部科学省·大学発新産業創出拠点プロジェクト「START」( http://www.jst.go.jp/start/) に平成26年度より採択され、その援助のもとに開発を行った。
新たに開発を行ったマイクロ波放射計”KUMODeS(クモデス)”は、大雨や積乱雲下で生じる竜巻等の局所的・突発的自然災害の早期発見を目的とし、大気中に存在する水分子から放射される輝線 (20-30 GHz 帯) ならびに酸素分子からの輝線 (50-60 GHz 帯) の広いスペクトルを同時に測定する。これにより大気中の水蒸気量等の推定を高精度で行う。クモデスの特徴として、電波天文観測技術の応用により冷却受信機を採用することで高感度(低雑音)を実現した。加えて冷凍機によって冷却する温度較正源を搭載し、遠隔操作での長期運用を可能とし、またこれまでよりも高い空間分解能を得られるシステムとするなど、既存のマイクロ波放射計に対して利便性の向上を図っている。クモデスを用いて、つくば市において半年間以上の長期観測を行った。また同地点にてGPSアンテナによる水蒸気量測定を行い、観測結果の妥当性の検証を行った。加えて、クモデスの発展としてより小型かつ低消費電力を目指した2号機の開発も実施した。本講演では、システムの概要ならびにつくば 市における大気観測の結果を報告する。
本研究は文部科学省·大学発新産業創出拠点プロジェクト「START」( http://www.jst.go.jp/start/) に平成26年度より採択され、その援助のもとに開発を行った。