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[O03-P38] 校有林におけるブランド商品の開発に向けて ~高品質なヒノキの選定と適切な乾燥方法の検討~
キーワード:森林、ヒノキ
京都府立嵯峨野高等学校の所有する校有林の樹木は、約65年前に植林されてから、長年放置されてきた。そこで、間伐材を用いて商品開発をすることを考えた。木材を利用するとき樹心が中心にあるほうが、乾燥過程ではゆがみや割れが少なくなり、きれいな柾目が取れる。本研究では、樹心の推定と乾燥方法について研究した。樹木を伐らずに樹心をの推定するために、成長錘(インクリメントボア)を用いて様々な胸高直径の樹木のコアサンプルを得たが、樹心を正確に貫通させることは難しかった。樹心と断面の中心を考えると、樹木の断面の外形は自然作用や人的作用を受けて、樹心の位置と断面の中心の不一致が生じる。そのため、樹心を貫通させることは極めて困難である。現在は年輪の概形を簡略化し、樹心の位置を数学的に算出する方法を検討している。一方、良い乾燥とは、長持ちし割れないことである。本研究では、自然乾燥と樹液の浸出後に自然乾燥させる乾燥方法の有効性について評価した。検討項目は、乾燥にかかる時間、乾燥後のひび割れやゆがみの様子である。校有林から持ち帰ってきたヒノキ(Chamaecyparis obtuse)を、重量・体積を測定し、4つの方法で乾燥を行った。現在、比較検討を行っている。