日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-03] 高校生によるポスター発表

2019年5月26日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学大学院環境学研究科地球環境科学専攻地質・地球生物学講座岩石鉱物学研究室)、久利 美和(東北大学災害科学国際研究所)、山田 耕(早稲田大学政治経済学術院)

13:45 〜 15:15

[O03-P39] 森林研究に伴うヒューマンインパクトの把握とその回復

*佐山 葉1、宮地 佑奈1、辻 有夏1、高見 紗英1、小林 柚稀1、楳田 優人1、森川 達貴1、山﨑 稜太1松木 梨南1、久保 菜帆子1 (1.京都府立嵯峨野高等学校)

キーワード:森林、土壌侵食、ヒューマンインパクト

京都府立嵯峨野高等学校の校有林では、5年前から現地調査に基づき、森林環境に関わる研究活動が行われている。そのため道の裸地化と土壌侵食が進んでいる。本研究では、校有林内に設置が簡便で、継続使用可能な登山道を整備し、調査活動の環境に対する影響の変化を評価することを目的とした。そこで、天然素材である礫を用いて、校有林内で3つの区画を設定し、実験を行った。 区画に直径3cmから4cmの黒砕石を敷き、普段校有林で調査を行っている高校生がその上を往復した。その後、区画内に残った礫の割合を求めた。区画①の傾斜は4°、区画②の傾斜は27°、区画③の傾斜は16°である。その結果、残った礫の割合は、区画①で93%、区画②で43%、区画③で75%となった。また、実験後、区画②では礫が地面に半ば埋め込まれ、登山道として利用可能であることが示唆された。このことから、傾斜が大きい地点では、礫を地面に半ば埋まるまで均す必要性が示唆された。しかし、礫を運搬するのは非常に重労働で、広範囲に礫道を設置するのは非現実的であると考えられた。今後は、間伐材を併用した敷石について検討する。さらに、ロープを張って人を誘導した。登山経験の多い教員二名から、有効であると確認を得ている。