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[O03-P48] 深層海流から世界環境へ
キーワード:海
東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻の日比谷紀之教授より、海の深層循環に存在する深層熱塩循環が表層から深層へ熱を輸送することで、私たちにとって住みやすい環境を形作っており、その深層循環に月が生み出す潮汐流が影響を及ぼしているという報告がある。その潮汐流が海山に当たることによって水中で乱流が発生し、表層の熱が深層に伝えられ、深層水が浮力を得て湧昇するという仕組みである。私たちは、この仮説が正しいか確かめるため潮汐流によって海中で発生する乱流に着目し、海山や海をプラスチック板や水槽などを利用してモデル化して、温度変化を解析したり、流れを可視化したりなどの実験をして海山を駆動することにより上下層間での温度差が小さくなることを確かめたり、水槽中にインクを放って乱流が発生しているのを目視で確認したりして、鉛直上向きの熱輸送をする乱流の存在を確かめることにした。