09:45 〜 10:00
[PCG24-04] 巨大氷惑星のサブミリ波による大気組成制約と熱進化への影響
★招待講演
キーワード:巨大氷惑星、大気
太陽系内には天王星と海王星の二つの巨大氷惑星が存在する.ボイジャー2号によって天王星は1986年に,海王星は1989年に探査が行われ,大気の放射強度や重力モーメントなど内部構造や大気構造を推定する上で重要なデータを獲得した.現在では地上望遠鏡を用いて大気の観測が行われ,サブミリ波領域での大気吸収特性も調べられている.サブミリ波による大気吸収スペクトルの観測によると,天王星では目立った吸収線が見られない一方で,海王星にはHCNやCOの吸収線が存在し,天王星と海王星の大気組成が互いに異なっていることがわかっている.大気上端におけるCO量が観測により示されれば,惑星の持つO/Hの制約が可能になり,これは天王星や海王星の重元素量を大気観測を通して制約することにつながる.また,このような大気構造の違いによって惑星の熱進化に対しても影響を及ぼし,二つの惑星の内部構造や熱進化・起源の違いを理解する上で重要になると考考えられる.
本講演では,太陽系巨大氷惑星に対象を絞り,これら二つの天体に対して行われたサブミリ波領域で過去にどのような観測と大気モデルが提唱されていたかを議論する.また,大気組成の違いが与える熱進化への影響や天王星と海王星の違いの原因についても議論する.
本講演では,太陽系巨大氷惑星に対象を絞り,これら二つの天体に対して行われたサブミリ波領域で過去にどのような観測と大気モデルが提唱されていたかを議論する.また,大気組成の違いが与える熱進化への影響や天王星と海王星の違いの原因についても議論する.