[PEM11-P25] オーロラ爆発の衛星画像と地上画像における相違
キーワード:サブストーム、オーロラ爆発、オーロラ
サブストーム開始時に地上と高高度衛星から同時観測されたオーロラ画像を初めて比較した。一般に、地上1点からの観測では、視野が狭いためにサブストーム開始が視野内か視野外かを断定できないことが知られている。このため、サブストーム開始時刻の同定には広視野の衛星画像が最適であると考えられてきた。一方、衛星画像は低感度であるため、同定した開始時刻は地上画像に比べて遅れる可能性がある。しかし、衛星画像でのオーロラ爆発は、サブストーム開始を示すPi2型の地磁気脈動と同時、あるいはむしろ数分前に観測されることが知られている。この間接的根拠により、衛星画像での開始時刻の低感度による遅れは、サブストームの解明において無視できるほど小さいことが暗に想定されてきた。
本研究では、Polar衛星が光学フィルタを固定した高時間分解モードのデータを使用することにより、衛星グローバル画像と地上画像を、初めて1分以内の時間分解で直接比較した。その結果、衛星画像でのサブストーム開始は、地上画像ではサブストーム開始でなく数分後のオーロラ極方向拡大と同時であることが明らかになった。これまで、衛星画像とPi2型地磁気脈動の時刻対応が良かった原因は、両者ともサブストーム開始の第2段階であるオーロラ極方向拡大に対応しているからであると考えられる。
本研究の結果に基づき、異なる観測手段を用いて同定されるサブストーム開始を統一的に整理した。関連して、サブストーム開始には時刻と段階が異なる2つの定義が使用されており、これまで混同されてきたことを明らかにした。サブストームと磁気再結合など支配メカニズムとの関係は、この2段階発達の枠組みで解明される必要がある。
本研究では、Polar衛星が光学フィルタを固定した高時間分解モードのデータを使用することにより、衛星グローバル画像と地上画像を、初めて1分以内の時間分解で直接比較した。その結果、衛星画像でのサブストーム開始は、地上画像ではサブストーム開始でなく数分後のオーロラ極方向拡大と同時であることが明らかになった。これまで、衛星画像とPi2型地磁気脈動の時刻対応が良かった原因は、両者ともサブストーム開始の第2段階であるオーロラ極方向拡大に対応しているからであると考えられる。
本研究の結果に基づき、異なる観測手段を用いて同定されるサブストーム開始を統一的に整理した。関連して、サブストーム開始には時刻と段階が異なる2つの定義が使用されており、これまで混同されてきたことを明らかにした。サブストームと磁気再結合など支配メカニズムとの関係は、この2段階発達の枠組みで解明される必要がある。