日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM16] 大気圏・電離圏

2019年5月29日(水) 09:00 〜 10:30 A03 (東京ベイ幕張ホール)

コンビーナ:大塚 雄一(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、津川 卓也(情報通信研究機構)、川村 誠治(国立研究開発法人 情報通信研究機構)、座長:江尻 省(国立極地研究所)、大塚 雄一

09:15 〜 09:30

[PEM16-02] オーロラ領域の加熱に伴う熱圏・電離圏メソスケールダイナミクスの特性

*大井川 智一1品川 裕之2田口 聡1 (1.京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻地球物理学教室、2.国立研究開発法人情報通信研究機構)

キーワード:中性鉛直風、中性質量密度、加熱、オーロラ領域、メソスケール、数値シミュレーション

極域の熱圏・電離圏は長年にわたって研究がなされてきたが、近年の地上や衛星からの観測により、そのダイナミクスはきわめて複雑であることが明らかになりつつある。特にオーロラ領域においては、イオンと中性気体のドラッグ、Joule加熱、降下粒子による加熱と電離、化学反応、拡散、大気重力波等の様々な過程が相互作用していることが知られている。このオーロラ領域に特徴的なメソスケールの現象として、非常に大きな中性鉛直風や質量密度上昇が挙げられる。これらの現象には局所的な加熱が重要な役割を担っていると考えられているが、なぜこれほど大きな鉛直風・質量密度上昇が発生するのかは未だ定量的な理解がなされていない。このようなオーロラ領域における熱圏・電離圏のメソスケールのダイナミクスを調べるためには、様々な物理・化学過程を含んだ高分解能な数値モデルが必要である。本講演では、2次元数値モデルを用いて、加熱の大きさおよびその空間構造によって熱圏・電離圏ダイナミクスがどのように変化するのかを報告する。さらに、熱圏-電離圏間の相互作用についても議論を行う。