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[SEM18-03] 東アジアにおける西暦200 年から1100 年の3 次元考古地磁気永年変化曲線の復元
キーワード:考古地磁気強度、永年変化曲線、東アジア、綱川-ショー法、窯跡
考古試料から復元された古地磁気学的情報は、地球磁場の時間変化や地球深部のダイナミクスを明らかにすることに加え、発掘された考古遺物の年代推定にも活用することができる。この地球磁場の方向と強度(考古地磁気方位および考古地磁気強度)の復元手法に関しては、過去数十年にわたって様々な実験手法が提案されてきた。それらの最新の手法にひとつに綱川-ショー法がある。
本研究では、主として陶邑窯跡群(大阪府)の多数の遺構より採取された焼土試料に対して綱川-ショー法を適用して考古地磁気強度の復元を行い、日本(東アジア)における考古地磁気強度のデータセットと永年変化曲線を構築した。
結果として、39ヶ所の窯跡に属する98個の試片から考古地磁気強度を復元することができた。最終的にこれらの結果をさらに選別し、土器編年の型式ごとに集成し、10点の編年型式レベルでの平均強度値を得ることができた。これら全ての平均強度値は編年型式レベルでの選択基準を満たし、十分な信頼性を有するものと判断できる。これら新たに得られた考古地磁気強度のデータセットは、日本における先行研究のデータセットよりも有意に低い値を示していることが分かった。一方で最新の実験手法(IZZI-テリエ法)によって得られた韓国における先行研究のデータとは相補的な傾向を示すことが分かった。このことを踏まえ、今回新たに得られた日本のデータセットと韓国の先行研究のデータセットを組み合わせて、東アジアにおける西暦200-1100年にかけての考古地磁気強度永年変化曲線を構築した。この永年変化曲線の特徴としては、西暦600年周辺と950年周辺において強度の減少-増加の傾向が見られることが挙げられる。これらの強度変動の特徴的なパターンは、先行研究においては観察されなかったものである。
本研究では、主として陶邑窯跡群(大阪府)の多数の遺構より採取された焼土試料に対して綱川-ショー法を適用して考古地磁気強度の復元を行い、日本(東アジア)における考古地磁気強度のデータセットと永年変化曲線を構築した。
結果として、39ヶ所の窯跡に属する98個の試片から考古地磁気強度を復元することができた。最終的にこれらの結果をさらに選別し、土器編年の型式ごとに集成し、10点の編年型式レベルでの平均強度値を得ることができた。これら全ての平均強度値は編年型式レベルでの選択基準を満たし、十分な信頼性を有するものと判断できる。これら新たに得られた考古地磁気強度のデータセットは、日本における先行研究のデータセットよりも有意に低い値を示していることが分かった。一方で最新の実験手法(IZZI-テリエ法)によって得られた韓国における先行研究のデータとは相補的な傾向を示すことが分かった。このことを踏まえ、今回新たに得られた日本のデータセットと韓国の先行研究のデータセットを組み合わせて、東アジアにおける西暦200-1100年にかけての考古地磁気強度永年変化曲線を構築した。この永年変化曲線の特徴としては、西暦600年周辺と950年周辺において強度の減少-増加の傾向が見られることが挙げられる。これらの強度変動の特徴的なパターンは、先行研究においては観察されなかったものである。