11:15 〜 11:30
[SGL27-07] カナダ・ラブラドールの堆積岩を用いた古環境の推定
カナダのラブラドール地方の39.5億年以上前の年代を持つと考えられる堆積岩において、田代ら(2017)の研究では炭酸同化起源とみられる、炭酸塩とグラファイト間における炭素同位体比(δ13C)のシフトが見られた。この結果から地球最古の生命の可能性が議論されたが、この堆積岩の形成年代は同じ地層とみられる5km離れた露頭で貫入している火成岩のジルコン年代に基づいていることから、正しい年代かどうかの議論となっている。
本研究では、この堆積岩の窒素同位体分析により、当時の大気組成及び生物作用と考えられる同位体シフトがメタン菌とシアノバクテリアどちらの作用と関わっているものかを炭素同位体比と併せて推定する。また、地球大気のキセノン同位体進化に基づく年代推定法を用いてラブラドール岩試料の年代を化学的に直接決定出来るかを試みた。
本研究では、この堆積岩の窒素同位体分析により、当時の大気組成及び生物作用と考えられる同位体シフトがメタン菌とシアノバクテリアどちらの作用と関わっているものかを炭素同位体比と併せて推定する。また、地球大気のキセノン同位体進化に基づく年代推定法を用いてラブラドール岩試料の年代を化学的に直接決定出来るかを試みた。