[SGL27-P05] 八溝地域に分布する深成岩類のジルコンU-Pb年代
キーワード:八溝地域、ジルコンU-Pb年代、深成岩類
八溝地域に分布する深成岩類の火成活動年代を明らかにするため、八溝地域およびその周辺に分布する深成岩類の、ジルコンU-Pb年代測定を行った。
八溝深成岩類は、茨城・栃木両県境に位置する八溝山地に産し、中~古生層を貫く多数の小岩体からなり、大規模深成岩体のひとつである阿武隈深成岩類の西側に棚倉構造線を挟んで分布する。これまで、八溝山地に分布する小岩体のうち大笹山岩体(67.5Ma)、袋田岩体(101 Ma)、岩船岩体(64.5 Ma)、亀久岩体(64.9 Ma)、大山田岩体(71.8Ma 、108Ma)のK-Ar年代が報告されている(柴田ほか、1973)。しかし、閉鎖温度が高くマグマ貫入年代を反映するU-Pbジルコン年代の報告は、馬頭斑レイ岩-閃緑岩複合岩体(109~106 Ma :Ejima et al., 2017)のみである。
八溝地域の北側には、長坂岩体、旗宿岩体、山際岩体、簑沢岩体、大笹山岩体、木佐見岩体、亀久岩体、花立峠岩体が分布し、69~63 Maの年代を示した。一方、八溝地域の南側には、大山田岩体、袋田岩体、頃藤岩体が分布し、104~102 Maの年代を示した。
本研究結果により、先行研究によるK-Ar年代と本研究で得られたU-Pb年代は誤差範囲内で一致する傾向にあることが分かった。このことは、八溝地域で採取した深成岩類の定置後の冷却速度が速かったことを示唆する。また、八溝地域の南側に産する深成岩類は、八溝地域の馬頭斑レイ岩-閃緑岩複合岩体および八溝地域の東側に産する阿武隈岩体に分布する深成岩類(121–97 Ma: Kon and Takagi, 2012; Ishihara and Orihashi, 2015; Kon et al., 2015; Takahashi et al., 2016)と同時期の活動であった。一方、北側に位置する深成岩類は八溝地域の南側に産する筑波山地域の深成岩類(80 Ma, 63–58 Ma: Koike and Tsutsumi, 2018)と同時期の活動であった。
八溝深成岩類は、茨城・栃木両県境に位置する八溝山地に産し、中~古生層を貫く多数の小岩体からなり、大規模深成岩体のひとつである阿武隈深成岩類の西側に棚倉構造線を挟んで分布する。これまで、八溝山地に分布する小岩体のうち大笹山岩体(67.5Ma)、袋田岩体(101 Ma)、岩船岩体(64.5 Ma)、亀久岩体(64.9 Ma)、大山田岩体(71.8Ma 、108Ma)のK-Ar年代が報告されている(柴田ほか、1973)。しかし、閉鎖温度が高くマグマ貫入年代を反映するU-Pbジルコン年代の報告は、馬頭斑レイ岩-閃緑岩複合岩体(109~106 Ma :Ejima et al., 2017)のみである。
八溝地域の北側には、長坂岩体、旗宿岩体、山際岩体、簑沢岩体、大笹山岩体、木佐見岩体、亀久岩体、花立峠岩体が分布し、69~63 Maの年代を示した。一方、八溝地域の南側には、大山田岩体、袋田岩体、頃藤岩体が分布し、104~102 Maの年代を示した。
本研究結果により、先行研究によるK-Ar年代と本研究で得られたU-Pb年代は誤差範囲内で一致する傾向にあることが分かった。このことは、八溝地域で採取した深成岩類の定置後の冷却速度が速かったことを示唆する。また、八溝地域の南側に産する深成岩類は、八溝地域の馬頭斑レイ岩-閃緑岩複合岩体および八溝地域の東側に産する阿武隈岩体に分布する深成岩類(121–97 Ma: Kon and Takagi, 2012; Ishihara and Orihashi, 2015; Kon et al., 2015; Takahashi et al., 2016)と同時期の活動であった。一方、北側に位置する深成岩類は八溝地域の南側に産する筑波山地域の深成岩類(80 Ma, 63–58 Ma: Koike and Tsutsumi, 2018)と同時期の活動であった。