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[SSS13-10] 布田川断層帯・日奈久断層帯を震源断層とした強震動予測(2)ー強震動予測ー
キーワード:2018年熊本地震、強震動予測、布田川断層帯、日奈久断層帯
「平成28年熊本地震を踏まえた総合的な活断層調査(研究代表・清水洋教授)」では,平成28年熊本地震が主として布田川断層帯布田川区間及び日奈久断層帯高野-白旗区間の一部が活動したと考えられることから,布田川断層帯及び隣接する日奈久断層帯の活動履歴や周辺の地殻構造,強震動予測,及びアウトリーチといった調査研究が進められてきた.サブテーマ3研究グループでは,強震動予測の高度化を進めるため,地盤構造モデルの作成と想定地震に基づく強震動予測を実施する.
この研究報告では,(1)において構築された深部地盤構造モデルに加え、ボーリング情報や極小アレイ微動調査による位相速度情報をもとに、八代平野の浅部地盤構造モデルを構築した。震源モデルとしては、布田川断層帯は宇土区間および宇土半島北岸区間をモデル化し、日奈久断層帯は布田川断層帯との接続部から八代海区間までをモデル化した。布田川断層帯宇土区間は、従来の評価に対して、産総研の反射法探査、熊本平野の反射法探査結果(清水・他, 2017)を参考に、活断層の位置を北に約1km移動させている。また、日奈久断層帯に対しては各セグメント位置を熊本地震総合研究グループで微修正したものを用いた。日奈久断層日奈久区間に関しては、傾斜角を鉛直のものと熊本地震後の地震活動を参照して西落ち傾斜50度のモデルを設定した。すべり角については、対象領域で発生している地震の応力軸の方向を決め、各震源断層面モデルに対してすべりやすい方向を求めてモデル化している。地震規模はMw7.0(布田川断層帯)とMw7.3または7.4(日奈久断層帯)となった。
強震動予測の方法にはレシピに準拠した方法を用い、破壊開始点は、電磁気探査による比抵抗分布と熊本地震の破壊開始点の関係を踏まえて設定した。波形計算はハイブリッド法(接続周期1秒)で行い、工学的基盤相当までで波形を一旦作成し、浅い地盤モデルを構築している領域では、等価線形化法解析を実施して地表の地震動を計算して計測震度を求め、広域の震度分布計算では、工学的基盤相当の波形の最大速度値から微地形区分とVs30に基づく震度増分を加えて地表面震度値とした。
この研究報告では,(1)において構築された深部地盤構造モデルに加え、ボーリング情報や極小アレイ微動調査による位相速度情報をもとに、八代平野の浅部地盤構造モデルを構築した。震源モデルとしては、布田川断層帯は宇土区間および宇土半島北岸区間をモデル化し、日奈久断層帯は布田川断層帯との接続部から八代海区間までをモデル化した。布田川断層帯宇土区間は、従来の評価に対して、産総研の反射法探査、熊本平野の反射法探査結果(清水・他, 2017)を参考に、活断層の位置を北に約1km移動させている。また、日奈久断層帯に対しては各セグメント位置を熊本地震総合研究グループで微修正したものを用いた。日奈久断層日奈久区間に関しては、傾斜角を鉛直のものと熊本地震後の地震活動を参照して西落ち傾斜50度のモデルを設定した。すべり角については、対象領域で発生している地震の応力軸の方向を決め、各震源断層面モデルに対してすべりやすい方向を求めてモデル化している。地震規模はMw7.0(布田川断層帯)とMw7.3または7.4(日奈久断層帯)となった。
強震動予測の方法にはレシピに準拠した方法を用い、破壊開始点は、電磁気探査による比抵抗分布と熊本地震の破壊開始点の関係を踏まえて設定した。波形計算はハイブリッド法(接続周期1秒)で行い、工学的基盤相当までで波形を一旦作成し、浅い地盤モデルを構築している領域では、等価線形化法解析を実施して地表の地震動を計算して計測震度を求め、広域の震度分布計算では、工学的基盤相当の波形の最大速度値から微地形区分とVs30に基づく震度増分を加えて地表面震度値とした。