[SSS13-P33] ネパール・カトマンズ盆地トリブバン国際空港近傍での広帯域微動アレイ探査
キーワード:ゴルカ地震、カトマンズ盆地、広帯域微動アレイ探査
ネパール・カトマンズ盆地(KTV)は、インド・ユーラシア両プレートの衝突に因るヒマラヤ造山運動の中で形成された構造盆地であると考えられる(e.g., Sakai et al. 2016)。2015年ゴルカ地震の際に、深部地盤に因ると思われる周期4秒程度の長周期・長継続時間地震動が、その中央部で観測された(Dixit et al. 2015, Bhattarai et al. 2015, Takai et al. 2016, Rajaure et al. 2017)。この現象の解明と深部地盤構造まで考慮した地震ハザード解析を可能にすることを目指して、著者らが属する研究グループ(Group3-SATREPS)では、2016年12月より2018年2月まで、同盆地の深部地盤せん断波速度構造推定のため、複数サイトで広帯域地震計(Guralp社製CMG-40T)4セットによる10時間前後の微動アレイ(最大アレイ径約1400 m)による深部探査、併せて2Hz地震計(L22D, Sercel)と4.5Hzジオフォン(GS11D, GeoSpace)による浅部探査を実施した(Yokoi et al. 2018 (SSJ Fall))。同盆地では、同じ研究グループに属する応用地質(株)チームにより2017年に盆地全域において重力探査が実施されている(Pradhan et al. 2018 (JpGU))。また、応用地質(株)によりトリブバン国際空港(TIA)内及びその南西約2Kmに位置する国立農業研究所(NARI)で、反射法探査が2018年11月に実施され、同盆地の深部地盤構造が徐々に明らかになって来ている(Koshika et al. 2019 (JpGU))。
これらの活動に続き、2018年12月にTIA及びNAST近傍の複数サイト、及びKTV内の岩盤露頭(Chobar)で実施した微動アレイ探査結果を、本ポスターセッションで報告する。
付図に観測点分布とRayleigh波の分散曲線のまとめを示す。凡例中、BDR(赤丸)は、Hayashida et al. (2018, SSJ-Fall)により、遠地地震波の表面波部分を使って得られた結果、CHB (赤x)はChobarの基盤露頭上で推定された位相速度。SDB: Singhadurbar, DMG: 地質鉱山局-ナラヤンヒティ王宮博物館, TEKU: Tekuガス井(DMG), KIR: トリブバン大学キルティプルキャンパス, BLJ:ネパール規格計量局(Balaju), GAU: Gaucharan, TIA: トリブバン国際空港, NAST: 国立科学技術アカデミー-国立農業研究所.
謝辞:本研究の実施にあたり、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「ネパールヒマラヤ巨大地震とその災害軽減の総合研究(H28年度〜32年度)」の下で、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)および独立行政法人国際協力機構(JICA)による支援を受けました。
これらの活動に続き、2018年12月にTIA及びNAST近傍の複数サイト、及びKTV内の岩盤露頭(Chobar)で実施した微動アレイ探査結果を、本ポスターセッションで報告する。
付図に観測点分布とRayleigh波の分散曲線のまとめを示す。凡例中、BDR(赤丸)は、Hayashida et al. (2018, SSJ-Fall)により、遠地地震波の表面波部分を使って得られた結果、CHB (赤x)はChobarの基盤露頭上で推定された位相速度。SDB: Singhadurbar, DMG: 地質鉱山局-ナラヤンヒティ王宮博物館, TEKU: Tekuガス井(DMG), KIR: トリブバン大学キルティプルキャンパス, BLJ:ネパール規格計量局(Balaju), GAU: Gaucharan, TIA: トリブバン国際空港, NAST: 国立科学技術アカデミー-国立農業研究所.
謝辞:本研究の実施にあたり、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「ネパールヒマラヤ巨大地震とその災害軽減の総合研究(H28年度〜32年度)」の下で、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)および独立行政法人国際協力機構(JICA)による支援を受けました。