日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[J] Eveningポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT44] 空中からの地球計測とモニタリング

2019年5月26日(日) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 8ホール)

コンビーナ:楠本 成寿(富山大学大学院理工学研究部(都市デザイン学))、小山 崇夫(東京大学地震研究所)、光畑 裕司(独立行政法人 産業技術総合研究所)、大熊 茂雄(産業技術総合研究所地質情報研究部門)

[STT44-P01] 火山表面現象観測のためのマルチスペクトルデータからハイパースペクトルデータを推定する光リモートセンシング技術の開発

*實渕 哲也1 (1.防災科学技術研究所)

キーワード:ハイパースペクトル画像、マルチスペクトル画像、重回帰分析、可視リモートセンシング、火成岩

防災科研は,「次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト 次世代火山研究推進事業 課題B:先端的な火山観測技術の開発(リモートセンシングを活用した火山観測技術の開発)B2-2:火山表面現象遠隔観測技術の開発」において,マルチスペクトルデータからハイパースペクトルデータの推定を可能にする可視域のマルチバンドカメラシステムを開発中である.本システムは,疎なスペクトル情報から密なスペクトル情報を推定するスペクトル推定アルゴリズムであるソフトウエアと,アルゴリズムが要求するマルチバンド情報を取得するハードウエアから構築される.これまでにスペクトル推定アルゴリズムとして,計測対象のハイパースペクトルデータとマルチスペクトルデータの関係を,多変量解析手法を用いモデリングし,マルチバンドデータからハイパースペクトルデータを推定する手法を開発した.この検討では,実験により取得した火山岩サンプルの多重分光(ハイパースペクトル)画像データに重回帰分析を適用し,6バンドのマルチスペクトルデータから300バンド以上のハイパースペクトルデータの推定が可能である解析結果を得た.また,この解析から要求されるマルチスペクトルを計測する為のマルチバンド(6バンド)カメラのハードウエア試作機として,6眼のカメラシステムを製作した.本発表では,スペクトル推定アルゴリズムの構築のために行った,火山岩サンプルの多重分光画像データの多変量解析の結果とマルチバンド(6バンド)カメラのハードウエアについて報告する.