15:30 〜 15:45
[SVC35-07] 降灰被害予測コンテンツの開発に関する研究
キーワード:火山灰、被害予測、火山災害対策、実験、建築設備
火山噴火によって社会基盤に影響を与える現象は様々なものがあるが、その中で特に火山灰は広範囲まで及ぶこともあり、広範囲に被害を及ぼす可能性が高い。たとえば、2011年新燃岳噴火において降灰により高速道路が通行止めになった事例や、火山灰によりスリップ事故が発生するなどの被害をもたらす。また、2016年阿蘇中岳噴火において、降灰により変電所設備が被害を受け、しばらくの間、地域一帯で停電被害をもたらした。一方、建築物についても木造建築などでは設計基準値以上の火山灰が屋根に積もった際にその重さによって倒壊する危険がある。さらに、RC造や鉄骨造で作られることの多いオフィスビルや病院施設、行政施設などにおいては、積載荷重による被害よりも屋上に設置している建築設備機器に直接降灰した際に、その機能に何らかの影響がある可能性がある。そこで、本研究では、噴火災害の際に広範囲に影響を及ぼす可能性のある火山灰について、災害時において重要な機能を持つ病院や行政施設などを対象として、降灰による建築設備機器への影響について、実験を行い、降灰による被害を予測するための検討を行っている。本発表では2018年度に実験を行った冷却塔に関する実験結果について報告する。
さらに、これまでの評価結果に加え、内閣府防災などで検討されている大規模降灰によるインフラ施設への被害に関する情報などを利用した試作版降灰被害予測コンテンツについても報告する。
なお、本研究は文部科学省次世代火山研究・人材育成プロジェクトの課題D3として実施されている事業である。
さらに、これまでの評価結果に加え、内閣府防災などで検討されている大規模降灰によるインフラ施設への被害に関する情報などを利用した試作版降灰被害予測コンテンツについても報告する。
なお、本研究は文部科学省次世代火山研究・人材育成プロジェクトの課題D3として実施されている事業である。