日本地球惑星科学連合2019年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-02] 地球惑星科学分野のダイバーシティ推進状況:国際的な視点から

2019年5月26日(日) 15:30 〜 17:00 101 (1F)

コンビーナ:小口 千明(埼玉大学大学院理工学研究科)、堀 利栄(愛媛大学大学院理工学研究科 地球進化学)、高橋 幸弘(北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)、Claudia Jesus-Rydin(European Research Council)、座長:堀 利栄小口 千明

16:15 〜 16:30

[U02-04] 出産・育児における課題

*高橋 幸弘1 (1.北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)

キーワード:育児休業、ジェンダーギャップ

私は1999年及び2004年に、育児休業を取得した。結婚当初より別居だったため、育児休業期間のそれぞれ半年及び3ヶ月の間、自分の当時の職場である宮城県を離れ、妻の住む山梨県で過ごした。男性の育児休業の取得率は、現在でも約5%、当時は1%未満、それもほとんどが短期であって、3ヶ月以上の取得率は2回目の育児休業当時(2004年)で何と75 ppmである。内閣府のHPには育児休業を取らなかった理由のアンケートが載っているが、そこに明示的に表現されない背景として、出産・育児を男女が共同で行うことが当たりあるという世界の流れから大きく取り残されていることが一つの要因であると思われる。男女共同参画まで広げると、ジェンダーギャップ指数が世界110位と恐ろしく低いが、そのこと自体、生活の中で実感している日本人、特に男性は少ないのではないか。先日ある大学で留学生が妊娠したが、休学は許されず奨学金も支払われない場合もあると伺った。日本社会やコミュニティが、何を当然と思うかが変わらないと、様々な問題の解決への道は遠く、国際社会からも遊離していくであろう。本講演では、国際的な視点と個人の経験から、JpGUの起こすべきアクションについて議論したい。